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距離のできた夫婦関係を考える上で、別居は、お互いの昂った感情を冷静に鎮めたり、状況を見つめ直したりするために役立つ手段となります。また、離婚を法的に成立させる際、関係が冷めていることを主張する面でも重要な役割を担います。そのため、相手がどうしても同意に応じてくれない場合にも、用いられます。しかしいずれにおいても、別居期間がポイントとなるため、予定を立てた上で臨むべきです。以下、その理由となります。
別居期間と離婚には、特徴的な関係性が見られます。例えば離れてから1年以内の期間であれば、別れる確率は約80%に上ると言うデータが出ています。しかし、5年以内ともなると約12%に、さらには10年以内、またそれ以上ともなると、10%を切るほどにまで割合が下がります。このことから、関係の修復を望む際には、別居期間をできるだけ長く見ておくべきと言えます。お互い感情が昂った、視野の狭まった状態では、勢いのままに離婚を決断してしまうと言ったケースが、少なくないのです。
そして逆に、早期の離婚成立を望む場合には、早い段階で準備や手続きを進めておくべきと言えます。各専用の書類などを用意し、かつ慰謝料や親権など、さまざまな要素に集中しなければならないため、期間が空いてしまうとその作業自体が面倒に感じられ、離婚への意識が薄れてしまいます。加えて、裁判を有利に進めるために重要となる、パートナーの浮気等に関する証拠が見つけにくくなると言った点も、その理由の一つです。
このことから、修復・離婚いずれの場合においても、別居期間は着目すべきポイントであると言えます。しかし基本的には、別居をするとお互いの生活が見えなくなるため、気持ちの距離が生じやすくなります。また、些細な不安でも、想像によって増幅されるため、現実にありもしない被害妄想に捕われ、必要以上にすれ違いを生むケースにも繋げてしまいかねません。双方が納得できる解決に繋げるのであれば、やはり別居する以前に、何らかの答えを出す方が望ましいと言えます。